大変だけど楽しいよ

読書の秋ですね、ということで紹介を一つ

大東京トイボックス(1) (バーズコミックス) [ うめ ]大東京トイボックス(2) (バーズコミックス) [ うめ ]


ゲーム好きなら誰しも必ずは夢見る職業、ゲームクリエイター

例え中二病と人から言われようともそんな職業に就いてみたい

かくいう自分もその一人だったりします(笑)

もちろんゲーム会社だからといって楽しいことばかりじゃないってのはゲーム会社の説明会も参加したことあるので常々承知なのですが、それでも・・・夢見てしまうのさ!


いやね、なんていうか大好きなんですよ!こういう裏方にスポットを当てて描いた作品が。



大東京トイボックス2巻と新装版東京トイボックス1、2巻同時発売だったため読み応えもバッチリでした。
読み方としては2通りあって、時差系列で行くなら新装版1、2巻、大東京1、2巻の順番ですが自分は大東京から読み始めたので大東京1、2巻、新装版1、2巻の順でした。個人的にはこの順番の方がしっくりきます。


フィクション作品ではあるものの、作中で描かれているゲーム製作側の苦労や楽しさ熱さなんかが上手く盛り込まれていると思います。


例えばよくニュースなんかでありがちなのが事件を起こした少年が居て、彼の趣味がゲームやアニメ、漫画等だったりすれば真っ先にヤリ玉に挙げられ、見出しは「ゲームやアニメの影響か?」「仮想と現実の区別が付かない」だとか無理やり関連付けられたりもするわけです。そのゲームが10万本以上売れ、プレイしたその中の一人が犯罪者になっただけでも矛先が向いてしまう。最近はそんな風当たりの強い業界だったりもするため規制も厳しくなっているは、予算も限られているは、締め切りは迫るは、面白いゲームは作りたいはで徹夜作業になり、会社に泊まり込む事も。また作中では中小企業のゲーム会社が舞台になるため、次世代機のゲームに関わる企画に参加するかどうかも悩んだりするわけで、ゲームにそこまでのスペックが必要か?とか結果ゲーム機の性能に振り回されているんじゃないのか?とか読みながら自分でもそう思ってたってシーンが割と多く共感させられたりもします。基本的に中小企業のゲーム会社は大企業の下請けが殆どでオリジナル作品もなかなか作れないし、作れたとしても直接の商標権は上の企業にあるので続編も作れなかったりするなどの苦労は耐えないわけです。それから話の中には、ゲームにユーザーは何を求めるか?的な論議もあってそれをゲーム登場するキャラクターに求めるのか、ゲームシステムに求めるか?等など一筋縄でいかないことばっかりなんですが、それでも俺は面白いゲームを作ってみせる的な熱さがこの漫画にはあります。


だからそんな話題が好きな人にはお勧めです。いやホント面白いから、是非(笑)